スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

志村貴子

青い花 7巻

2013年3月現在で7巻まで刊行。続刊。
青い花(7) (エフコミック) (Fx COMICS)青い花(7) (エフコミック) (Fx COMICS)
(2012/07/19)
志村貴子

商品詳細を見る


 劇中の時間経過がとても早く、三年生になったかと思えば、松岡側の修学旅行も藤が谷の演劇祭もあっという間に終わってしまいます。
 特に演劇祭本番は数ページしか書かれていません。
 あーちゃんの部長という設定が、何かに活用されるということもない感じです。そして、前半部分は井汲さんのエピソードで占められています。
 一見すると主役二人の関係があまり書かれていないという印象を持ってしまいそうな展開なのですが…。

 時間経過はとても早いのですが、二人の関係の進展具合は非常に遅く、また丁寧に書かれています。
 何をもってして関係が進んだとするかは、個人差があるのでなんとも言えませんが、私にはじっくりと外堀を生めている過程に思えました。
 一応、肉体関係のような描写もあるのですが、それすらも途中経過にすぎない感覚を持たせます。

 この二人、お互い好きあってはいるのは間違いありません。けれど、やはり温度差はあります。
 フミさんは生来の「そっち系の人」であり、セクシャルを自覚しています。しかし、あーちゃんは違います。恋愛そのものの経験がなく、これが初めての関係なのです。
 フミさんからすれば「引きずりこんでしまっていいのだろうか?」という思いを抱いても仕方ないでしょう。
 彼女は「同性と愛し合えるのか?」という疑問を持つのは当然なのです。

 青い花では、二人が都合よく同じセクシャルであるという展開ではなく、片方が状況に戸惑いながらも進んでいくという形態をとっています。
 ですから、その葛藤が中心なのだと考えれば、他のイベントが早々と終わってしまっても、問題ないのかもしれませんね。

 現状、フミさんは恐れを抱いて踏み込めず、あーちゃんはどこまで自分から歩み寄ればいいのか、模索し続けているという感じです。

 作者は、どこまで表現しようとしているのでしょうか…。
 勝手な想像ですが、肉体関係を持って終わりという浅いものではなく「生涯の信頼し合えるパートナー」という部分まで持っていこうとしているのかもしれません。山科・大野ペアのように。

 このゆったり感が、この作品の一番重要な部分なのでしょう。
 私は、これからも、それを十分に堪能していきたいと思っております。


 

 そういえば、この作品では「経験済み」であるかどうかで、人物の書き方が意図的に変えられているのかもしれないと思ったりもしました。
 それでいけば、上田さんも何かしらありそうな感じですね。
 興味、期待と恐れを抱く…。まさに「女の子」ではないでしょうか。
スポンサーサイト

志村貴子

青い花 6巻

2011年5月現在で6巻まで刊行。続刊。
青い花 6巻 (F×COMICS) (Fx COMICS)青い花 6巻 (F×COMICS) (Fx COMICS)
(2011/05/12)
志村貴子

商品詳細を見る


 きめ細やかな表現というのは、なかなか伝わり難いものだったりします。
 説明台詞で興ざめされる方もいらっしゃいますし、それこそ微妙な間とか、目線だったり、口の線一つで表現していかなければいけません。

 いまさらではありますが、改めてこの作者は、異常なほどに表情で演技させる技術が発達していると思いました。
 最近は、藤子F先生を連想するくらいに、益々線が少なくなっていってるんですけどね…。
 記号としての表情になりつつあるとも言えるのですが、それは円熟期に入ったからでしょう。

 この巻では、ご自身でも苦労すると仰っていた、あーちゃんの考え方に一つの結論がでたようで、話が動いています。
 気が変わっていなければ二人に別離はないはずなので、このままラブな感じで行くのでしょうか。
 意外に上田さんに何かスポットがあたったりするのかも?
 なんていろいろ想像している今が一番楽しいです。

志村貴子

放浪息子 10巻

2010年3月現在で10巻まで刊行。続刊。

放浪息子(10) (ビームコミックス)放浪息子(10) (ビームコミックス)
(2010/03/25)
志村 貴子

商品詳細を見る


 ※この作品は「百合」とは何の関係もありません。志村貴子ということで取り上げました。

 特にクローズアップされたのはニ鳥君の身体的な成長でしょう。
 とうとう、姉を身長で抜いてしまいました。この描写は絶対にくると思っていた方、多いのではないでしょうか。これは、小学生だった彼を見ている側としては、様々なものが去来する出来事です。
 かなり急激に伸びている感じで、あんなちゃんよりも大きくなってますね。

 登場人物の表情が、どんどん変わっていっているのも効果的に作用しています。絵柄が変化したこともありますが、確実に成長しているのは間違いありません。
 後半のニ鳥君の顔は、カワイイ以外にもハンサム(男性的に)だという成分があった気がします。

 こんな表現が出来るなんて・・・。しつこいですがこの作者は凄まじいの一言ですね。

 そして、声変わり。
 大きく声変わりしていくのは当然の変化であり、人間である以上は避けられません。ホルモン治療をして、さらに身体にメスを入れた場合でも声を変えることはできませんからね。

 彼のセクシャルがどこに向かうのか、ここが大きな山場となるのではないでしょうか。

 実は、ニ鳥君のセクシャルを作者が意図的に「これだ」という枠にはめて明言したことはありません。
 つまり、単純にトランスセクシャルであるとかトランスジェンダーというような存在ではない可能性もあるということです。

 物理的に身体が男性であるが、女性としての精神を持ち、女性の姿になり、かつ恋愛対象は女性(身体的にも女性)というパターンは少なくありません。
 彼が男性に魅了される描写は今のところ見られないので、恋愛対象はあくまでも女性なのでしょう。
 自分を女性と認識していて、尚セックスの対象が女性であるというのは、狭義ではレズビアンということになりますが、この場合は当てはまることはないでしょう。

 今のところ「決定的な描写」は避けて表現されているので、このまま明文化されずに進んでいくことになるのかもしれませんが・・・。
 案外、普通に成長して「しーちゃん」のような感じになる方向も考えておかないといけないかもしれませんね。

 ユキさんの台詞「話半分に聞いて~」というのは、身体を全て変化させた者だけが言える一言だった気がします。
 最後まで進むのは並大抵のことではありませんから。性転換手術は生命の危険をもともないます。誰よりもそのことを知っているユキさんならではの表現なのでしょうね。

 この巻ではニ鳥君の成長以外では、とにかく誰かが誰かを好きという部分が大きく動いています。
 マコちゃんがニ鳥君を好きというのはなんとなくわかりますが、土居君がニ鳥君を好きそうなのは・・・。
 退場したと思われた、あんなちゃんがさらに登場するとは思いませんでしたし・・・。
 前巻に引き続き、主人公が主人公らしい仕事をしている内容でしたね。

 よしのさんのことも気になりますが・・・。

 とにかく、この作品は一人でも多くの方々に読んでいただきたいと思っています。
 青い花で志村作品に触れた方にも絶対オススメできます。この作者の表現力が凄まじいレベルにあることを実感できるでしょう。

志村貴子

放浪息子アニメ化

 放浪息子までもがアニメ化だそうです。
 志村センセは完全な売れっ子になりましたね。

志村貴子

青い花 5巻

2010年2月現在で5巻まで刊行。続刊。

青い花 5巻 (F×COMICS)青い花 5巻 (F×COMICS)
(2010/02/18)
志村貴子

商品詳細を見る


 ~私の好きは、そういうことをする好きなの・・・。

 これはいうまでもなく決定的な台詞ですが、予想通りこの先は微妙な空気が待っていましたね。ここへきて「あーちゃん」というキャラクターの難しさが浮き彫りになっている気がします。
 この関係を進めることによって「あーちゃん」が変化してしまうことが一番怖いというのは、まさに実際に触れ合った後に待っている事柄を指しますからね。
 普通の感覚であれば、幼ければ「あーちゃん」のように興味よりも恐れが勝つとは思います。けれど、欲望というものはそれを軽く凌駕してしまうものです。
 しかし、あーちゃんに、若さゆえの泥臭さを与え難いのはキャラクターの性格上、仕方がないことなのかもしれません。作者語るところの「本当に良い娘さんで・・・」という部分が枷に働いている例ですね。

 どちらかというと「ふみちゃん」のほうはもっと悲惨な状態に陥っていて「かわいい」と言っただけで、変な意味はないのだと慌てて否定しなければ行けない状況にまで追い込まれてしまっています。
 この巻では、後半に「諦め」に近い無表情が多くなっていますが、本来ダイナミックに顔の表情で演技させる志村作品の中で、その無表情こそが「最高の演技」になっているというのが、ふみちゃんの辛さを際立たせているような気がします。

 放浪息子9巻では、主人公がオカマのユキさんと話す場面が差し替えられていました。
 本誌では涙を流していたのですが、単行本では無表情となっています。
 この「無表情」というのは、本当の辛さを表現しているのだと思います。

 ※※
 
 涙には「悲しい涙」以外の涙が沢山ありますが。
 その中に「辛さの涙」があります。

 特別なことではなく、ある程度年齢を重ねた者であれば、誰でも経験していることでしょう。

 本当に辛い時には、声などあげませんし、顔を崩して表情を変えることもありません。誰かに何かを訴えるようなこともありません。
 気付く間もなく、突然頬を涙が落ちていくだけです。一粒、二粒と。

 心身ともに磨耗してしまった状態では、声を上げて泣くことすらできないからです。
 自分の力ではどうにもならないと悟った、諦めの境地。そんなときに、心の底から突然と滲み出す・・・。

 自分では泣いているという意識すらないでしょう。

 ※※

 今回は濃密でありながらも、終わってみればアッサリとしていると感じる内容かもしれませんね。
 コマにしても絵にしても、一気に一息に書き上げた状態が続いていて、丁寧な説明は全く省かれている感じです。

 個人的には「ふみちゃん」が完全に諦めてしまうのが怖くて仕方がありませんね。
 一応、二人のハッピーエンドというラストになるとは聞いていますが、作者の心変わりもありえるので、恐ろしいです。
 二人のハッピーエンドとは「別離」だったとか・・・。
 そういうふうに進む可能性がゼロではないので・・・。

 とりあえずは、あーちゃん側の成長を待ちたいな、ふみちゃんにこれ以上辛い思いをしてほしくないな、と思わせる内容でした。


 ※※


 巻末では、母親が登場・・・。さすがにあの四人のボスって感じがします。
 次は、公理さんの話が読みたいかも。。。(和佐さんの学生時代はあまり面白くなさそうだし・・・スミマセン

 ちなみに姿子さんが冒頭登場しますが、やはり只者ではない人ですね。
 あの台詞は、ちょっと周囲には辛すぎると思います。
プロフィール

すみれ

Author:すみれ
 百合漫画、百合要素のあるものを紹介するブログ。それ以外のものも若干あります。

 評論、レビューではありません。とりとめのない話です。

 アフィリエイト等のクリック数を稼ごうとするサイトではありません。

 あくまで個人的な感想であり、他に異を唱えるものではありません。

 紹介作品は新旧まざっています。探したい作品があれば「全ての記事を表示する」を使ってください。

 ものによっては大幅なネタバレがあります。

全記事表示リンク



Page Top

Powered by FC2 Blog |

FC2Ad

| Template Design by スタンダード・デザインラボ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。