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百合物件

バタフライキス

バタフライ キス (角川コミックス ドラゴンJr. 141-1)バタフライ キス (角川コミックス ドラゴンJr. 141-1)
(2009/03/09)
東雲 太郎

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 かなり少年漫画的な展開で、百合的な視点から見ると物足りない内容かもしれません。
 一応、設定で百合要素が主軸にくるような話しではあるのですが、製作側でどれだけ百合を理解していたか疑問です。
 抱き合ったり、キスしたり、一緒に寝たりというサービスは満点ですが、一つ一つの扱いが百合ファンの求める「百合」でないことだけは確かです。男性特有の書き方を非常に強く感じます。

 肝心の内容としても、細かい設定が沢山ありそうなのですが一切解説されることがないんですよね。登場人物が扱っている魔法のような力からして、注釈は存在しません。

 これでもかと入れられる集中線に、ダイナミックなコマ割、一枚絵のイラストとして成り立つようなハイライトのきいた絵が、スピード感を与えてくれますが、それも連続して続きすぎると1ページの重みが全く存在せず、パラパラとめくっていたらエピソードが終わっているという感じです。
 上手で綺麗な線の絵が並んでいるのに、不思議な現象ですね。

 キャラクターも、主人公のボーイッシュな子が、ライバル的扱いの「祥子さま」そっくりな「静」という美人キャラに完全に食われてしまっています。
 というか、この漫画の「百合的楽しみ」は、この「祥子さま」にそっくりなキャラクターに集約されているかもしれません。

 この作品は作家さんが他作品でブレイクした後に刊行された、所謂初期作品のようです。
 ブレイクした作品と、この作家さんのファンの為の本かもしれないですね。
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百合物件

マルスのキス

マルスのキス (PIANISSIMO COMICS)マルスのキス (PIANISSIMO COMICS)
(2008/02)
岸 虎次郎

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 定評のあった絵柄は健在ですね。週間連載という過酷な状況ですら評価を得ていたので、上手さは筋金入りです。
 おそらく全ての線がサインペン(CG)だと思うのですが、本来表情の出難い線だからこそ独特の絵柄になっているのでしょう。

 この物語では、所謂「優等生」と「コギャル」のステレオタイプな見た目の対比と、対立がわかりやすく書かれています。
 ただ、そのギミックだけではなく、物語が進めば、その違いというのは「小さなもの」でしかなく、立場の違いというのは、結局のところ「個人の差」でしかないというところまで書いていたりするのが素晴らしかったです。
 
 そもそも、主体性が無いが故の「焦燥感」というのは、若者だけではなく全年齢に対して言えることです。
 そんな中で目的意識が無くても生きていける現代社会では、物品や姿形で自分を穴埋めするのは常套手段なのではないでしょうか。
 だから、由佳里が規則で禁止されているマニキュアを塗ったり、虚栄心を満たそうとセックスするのはありがちなことと言えるかもしれません。さらに家族関係の希薄さがそれに拍車をかけているとなれば、由佳里の行動は一般的とさえ表現したくなります。
 軽音に入っているという設定もありますが、恐らく楽器は弾けないのでしょう。練習に耐えられる精神力を持っていないから。
 何かを得たいと思ってはいても、行動を努力に割くことができないんですね。それもまた苛立ちに繋がることかもしれません。

 けれど、若者は暗黒面に浸かるだけではなく、それらを心の中で否定し流れを変えようとする力も持っていたりするものです。
 このままでは何も得られない、本当の自分を満たすことなど出来るはずがない、と。
 だから「優等生」という括りで登場していますが、どう見ても美人であり、且つ壁と戦う力を持った美希という存在に魅力を感じて当然なのかもしれません。

 そのやりとりで見せる二人の感情は、青春時期に感じる「はしか」のようなもので時期が過ぎればノーマルに戻るという、まさに古典的な百合だと思いました。
 由佳里は「美希の純潔を自分が…」とさえ言っていますが、二人はあくまで異性愛者であり、対象以外では同姓を好きになることはないだろうからです。
 対象が限定されるだけに、相手を思いやり好きだという気持ちが深まっているように感じさせられたのかもしれませんね。ビアンの世界は、そうとは言い切れないことが沢山ありますので。


 若者時代が光り輝いて見えるのは、やはり壁を登る精神力をかつて持っていたと感じるからでしょうか・・・。
 この作品を読んでいて、あらためて感じたのは「これを20歳の人間が読むのと、40歳の人間が読むのとでは全く感想が変わってしまうだろう」ということ。至極当然のことではあるのですが、やたらとそれを感じてしまいましたね。

百合物件

乙女ケーキ

乙女ケーキ (IDコミックス 百合姫コミックス)乙女ケーキ (IDコミックス 百合姫コミックス)
(2007/06/18)
タカハシ マコ

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 登場人物への感情移入を否定し、俯瞰させる意味とは・・・。


 絵柄が独特で、登場する人物達は綺麗な髪を持ったお人形さんのように表現されています。
 しかし、彼女達の演技や台詞は時として恐ろしさや恐怖感を抱かせるでしょう。
 笑顔であるが、目が笑っていないとでも言うのでしょうか・・・。
 その為、笑顔であっても心を読み取ることが難しくなっていて、それはまるで現実での人間関係を表現しているかのようです。

 本来無表情である人形のようであるからこそ、人間のような恐怖やグロテスクさ感じてしまうというのは、非常に皮肉であり効果的なのではないでしょうか。

 物語で、一番目に付くのは「妬み」といった表現であるかもしれません。それは恐らく女子同士で感じるかもしれない「同属嫌悪」がクローズアップされているからでしょう。

 百合というジャンルは、今ではかなり広義でとられるようになってしまいましたが、恋愛感情として、惹かれあう部分もあれば、嫉妬という部分もあるはずなんですよね。
 嫉妬は、相手を意識しているからこそ生まれますから。

 「好き」か「嫌い」でしか分けられない女だからこその世界と言っていいかもしれません。
 クラスメイトの顔が綺麗である。髪が美しいストレートである。何故かスタイルを、立ち振る舞いを見続けてしまう。等・・・。
 自分の身近にいる理想の形であるから、憧れも感じるけれど、それを羨ましいと思う、妬ましいと思う・・・。
 そこには、十分に百合の心があるように思います。

 登場人物への感情移入をし難いのは、物事が上手くいかない状態から見ている感覚にさせられるからなのかもしれません。

 しかし、それこそが乙女(年齢は関係なく)なのです。

 (オススメします。
プロフィール

すみれ

Author:すみれ
 百合漫画、百合要素のあるものを紹介するブログ。それ以外のものも若干あります。

 評論、レビューではありません。とりとめのない話です。

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 あくまで個人的な感想であり、他に異を唱えるものではありません。

 紹介作品は新旧まざっています。探したい作品があれば「全ての記事を表示する」を使ってください。

 ものによっては大幅なネタバレがあります。

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